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こんにちは。ディレクターの山森です。
本格的に夏を迎え、夏物の広告の増加や、9月、10月にかけても秋物の広告撮影もこの時期に行うことが多く、広告業界の繁忙期になりました。
普段目にする広告、ふと目を止める広告には、とても沢山のプロが関わり作品を作っています。大手代理店や制作会社が手がける広告もあれば、中小規模の広告、自社で制作をする会社など様々です。
撮影イメージやデザインがほぼ決まった後、実際にクリエーターをどのように手配し、どのような手順を踏めばいいのかご存じでしょうか。
この記事では、キャスト演出で重要な役割を担うスタイリスト依頼について流れや費用についてお伝えしていきたいと思います。
目次
スタイリストを依頼するには大きく分けて3種類の方法があります。
それぞれの特徴、メリットとデメリットを解説します。
スタイリストが所属する事務所というものがあります。
スタイリスト以外にもフォトグラファーやヘアメイクなども所属している事務所が多いです。デスクやマネージャーが付いていますので、スケジュール管理や金額の提示、案件のすり合わせをしっかり行うことができます。
仕事内容は多岐にわたり、テレビや雑誌、広告、デパートのカタログ、メーカーのパンフレットなど、さまざまな媒体に出演するタレント・モデルに対してのファッションコーディネートなども行っています。たくさんの案件をこなしているので、制作工程のノウハウが確立しています。
また案件のジャンルやテイストに沿ったスタイリストを提案してくれるため、打ち合わせ後の認識のズレも起きにくく、仕上がりが期待できるとも言えます。ただし、費用はフリーランスのスタイリストに依頼するときと比べると、割高になる傾向があります。
フリーランスで活躍する人の割合が大きいことも、スタイリストの特徴です。
個人のWEBサイトで仕事の依頼を受けていることや、現在では、SNSのみで受け付けているスタイリストも存在します。そのようなインターネット経由でフリーランスのスタイリストに依頼することも手段の1つです。
個人依頼をするメリットは、金額の相談をしやすいことがありますので、制作予算の優先度が高い場合は、個人へ依頼することも多いでしょう。個人の実績や作品を見て判断することになるため、その人のスキルや得意分野に差が出る可能性もデメリットとして考えておかなければいけませんが、もちろん優秀なプロも多く存在しますので経歴や作品をよく見ておきましょう。
スタイリストだけではなく、キャストもフォトグラファーもヘアメイクも、撮影場所などの手配も全てまるっと依頼したい場合は、ワンストップで依頼できる広告素材の制作会社へ依頼をすることも近年増えてきています。ほとんどはキャスティング会社としてのサービスを展開しているため他ジャンル(女優/モデル/タレント/文化人/スポーツ選手/YouTuberなど)でのキャストを起用できることと、撮影全般のノウハウがあるため安心して全て任せることができることもメリットです。
既にキャストやクリエーターが決まった後の、スタイリストだけの依頼案件であれば上記2つの方法でお探しすることが良いでしょう。
スタイリストに依頼して全て完了するまでの流れを頭に入れておくと、依頼する際にスムーズに事を進められます。
1.スタイリストを探す
↓
2. 依頼連絡をし、案件要項や条件面を伝える
↓
3.打ち合わせ(イメージや着数、絵コンテなどを見せながらすり合わせる)
↓
4.衣装や小物をリースで用意し、納品
↓
5.キャストの衣装をスタイリング
↓
6.現場の立ち合い
↓
7.後日、リースした衣装や小物を返却
これらの内容以外にも、編集者やディレクターをはじめ、制作スタッフとの細かい打ち合わせ、衣装のリース追加等が発生するケースが多いです。
また現場で急な事態にも、臨機応変に対応する想定の元、しっかりとスタイリストとコミュニケーションを図っておきましょう。
では、実際にスタイリストに依頼した場合、「どのくらいの相場感なのか?」ということはとても気になるポイントです。
個人か所属事務所があるか、またスタイリストの経験値によるものなので、一定ではありません。
したがって最終的に問い合わせ、依頼内容に応じた金額を確認しなければ、はっきりとしないケースが多いですが、一般的なスタイリスト費用の相場は次のとおりです。
基本料金:〜4時間 | 30,000円~ |
基本料金:〜8時間 | 50,000円〜 |
経費:リース料 | 衣装のブランドと点数に応じて変動 |
経費:交通費 | 実費精算になります |
あくまで相場ですので、実際に依頼する際は一度見積もりを取ることが良いでしょう。
スタイリストに依頼をする時に、注意すべきポイントがあります。後でトラブルを招かないようにチェックしておきましょう。
撮影香盤を事前に共有していたものから、大幅にスケジュールが押す、もしくは撮影日程が追加される場合は、追加料金が発生します。
衣装のリース返却時間を確認しておきましょう。その時間を過ぎればリースの延滞料金がプラスで発生しますし、撮影日程が追加する場合は、スタイリストの稼働基本料金も追加となります。
TV番組や企業広告では、同様の衣装を選ぶことはタブーとされています。
これはスタイリスト自身が意識して衣装をリースしますが、依頼主となる側も競合他社の広告はしっかり事前にチェックしておきましょう。
リースされた衣装への汚れ、ほつれなどクリーニングでは解決できない程のものであれば買い取りになります。
特にキャストの汗や体臭などがひどく衣装に付いてしまう場合も同様です。
その場合は、スタイリストではなくキャスト本人に買い取りという結果になることもあります。
▼スタイリスト所属事務所一例
株式会社DEXI(https://www.dexi.co.jp/)
有限会社キャブ(http://www.cab-stylist.com/)
株式会社Jstyles(http://www.jstyles.jp/)
株式会社アースワーク(http://earth-w.com/index.html)
太田事務所(http://otaoffice.jp/)
KiKi inc.(http://kikiinc.co.jp/)
スタイルバンク東京(http://style-bank.jp/index.html)
▼個人WEBページで経歴や作品を紹介しているスタイリスト一例
http://manayamamoto.net/
http://www.yumiekazama.com/
https://michikoyamawaki.officialsite.co/
https://stylistmakimaruko.weebly.com/
その他、クラウドソーシングで個人登録をしているスタイリストもいますので、利用するのも選択肢を増やせる方法です。
▼クラウドソーシングに登録しているスタイリスト一例
クラウドワークス(https://crowdworks.jp/)
ランサーズ(https://www.lancers.jp/)
ココナラ(https://coconala.com/)
▼ワンストップ制作サービス一例
株式会社エーツー https://a2-inc.com/
株式会社クロスアイ https://x-i.co.jp/lp/
株式会社プロモデルスタジオ https://youmaycasting.com/
IDEA GRACE(関西)http://www.idea-grace.net/index.html
予算に応じた選択と、制作にあてる人件費などの問題もあるはずです。
どの範囲までプロに任せるか、どこまでのコーディネートを自社で行いたいなどのご相談は一度ワンストップの素材会社に見積もりをとってみて検討してみることもお勧めします。
きっとイメージしたい広告が実現するサポートができると思います!
まずは、お気軽にご相談を。
Q. 撮影の企画も一緒に考えていただくことはできますか?
A. はい、まずはヒアリングさせていただき、こちらから撮影イメージをご提案することも可能です。
Q. モデルだけでなく、撮影チームもマルっとお願いすることはできますか?
A. はい、全てお任せください。弊社YOU MAY Castingは、カメラマン、ヘアメイク、スタイリストなどのクリエーターやスタジオ選びなど、撮影内容やシチュエーションに応じたご提案をさせていただきます。
Q. モデル撮影と同日で商品撮影(物撮り)も可能ですか?
A. はい、撮影のボリュームによっては別日になってしまう場合もありますが、同日撮影も可能です。
Q. 当日の撮影の立ち合いや進行もお願いすることはできますか?
A. はい、クリエーターの手配だけでなく、撮影の香盤表の作成や、別途料金となりますが、アートディレクションや当日の撮影の立ち合いや進行もお手伝させていただきます。
Q. 東京以外の撮影も可能ですか?
A. 可能です。撮影内容によっては、日本国内のみならず、国外での撮影も調整できます。
ユウメイキャスティング チーフマネージャー。
モデルエージェンシーにて新人発掘・育成を長年手掛けた後、プロモデルスタジオに入社。キャスティングのみならず、ビューティースタイリストとして、大小レッスン企画コーディネート・提案。他、インストラクターの養成マネジメント業務に力を注ぐ。