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普段の生活で毎日目にするTVコマーシャルや街の看板、電車吊革などのいわゆる「広告」たち。
その広告塔となっているのは、ファッション誌で毎月登場するモデルや、有名な映画やドラマに出演していた女優、バラエティ番組でよく目にするタレントなど様々なジャンルで活躍する人たち。多くの企業・サービスのキービジュアルとなり、より良いイメージの訴求を後押ししています。
広告でも重要なポイントとなるモデルやタレントをキャスティングすることが我々の任務ですが、当社では書類でのモデルの提案をはじめ、オーディション開催等のその選考過程をもワンストップで担うことが可能です。
オーディションをしたいけど、
どうやってしたらいいのかよくわからない…
手配の手順も面倒…
といったご相談を受ける事も多いので、今回は選考の過程で重要となる「オーディション」についてそのポイントをお話ししようと思います。
目次
モデル選考の方法を大きくまとめると、「書類選考のみ」と本人を超苦節確認する「オーディション」の2つがあります。
企業・サービスの広告展開を眺めてみると、TVCMのような大規模なものから、WEBCMのみの展開など、その規模や形態はさまざまです。内容によっては、「書類選考」のみで事足りることもあるでしょうし、やはり大きな展開を期待される広告には「オーディション」が必須となるでしょう。クライアントの意向や撮影までの時間、案件規模などケースバイケースで、その選考過程が決められていきますが、どちらもそれぞれメリットがあります。
まずは「オーディション選考」の場合、その最大のメリットは、“実際にリアルな本人像を確認できる”ことです。演じて貰ったり、表情を作って貰ったり…ある程度リクエストが効くことと本人と直接コミュニケーションが取れる事で人となりキャラクターを肌で感じ取ることができます。
一方「書類選考」の場合、メリットは“短期間でゴールできる”こと。
撮影実施日まで時間がない中でモデルを決めなくてはならないこと、よくありますよね。書類(コンポジット)であれば1〜2営業日で集めることは可能ですし、スケジュールも併せて確認することも難しくありません。
スピード感をもって選考から採用モデルの決定を出すことが可能です。
ちなみに一番多いパターンとしては、書類選考をし、程度人数を絞った上で、オーディションを開催するパターンです。
広告の内容によって基準は様々ですが、当社としては「オーディションを開催すること=実際にモデルを見ること」をおすすめしています。
なぜなら、以下のような場合は書類選考(動画も含みます)のみでは把握しきれないモデル各々の魅力、または欠点が直に感じ取れるからです。
・演技の要素が入るから、本人の“人となり”“性格的な部分(キャラクター性)”も見てみたい…
衣装のサイズが限られていたり、デザインが特徴的だから、実際に洋服を着てもらった上で選考を進めたい
顔をアップで撮影する広告だから、リアルな肌の状態が気になる
事実、大きな広告やTVCMなどは必ずオーディションを開催し、自分たちの目で候補者を確認した上で最終ジャッジをしていますし、その労力はクオリティに反映されていると感じます。
では、オーディションを開催する時に一番効率の良い手順とは…?
以下にオーディション開催にあたり押さえるべきポイントを【オーディション前日まで】【オーディション当日】【オーディション終了後日】にわけ、ご紹介させていただきます。撮影までに1分1秒を争うこともあるはず。よりスムーズな準備でスポンサーとモデルを繋ぐため、ご参考いただければ幸いです。
※広告塔はモデル/タレント/女優俳優…多岐にわたりますが、ここではあえて「モデル」という表現に限定させていただきます。
【オーディション前日までにすること】
日時を設定しないとモデルのスケジュールも押さえられませんよね。
押さえるべき日程はモデルだけではありません。他にもスポンサー、クライアント、選考に立ち会うメンバー、また自社スタッフなど各所の調整が必要になります。
書類選考で一定人数まで候補を絞るパターン、参加可能な候補モデルは全て 参加させるパターンがありますが、想定の人数はどのくらいでしょうか?
参加人数によって、押さえるべき会場規模の他、各モデルへの設定時間が異なってきます。参加人数が10名以下であれば、同時間設定で会場入りさせても良いかもしれませんが、50人〜100人の規模の場合は時間単位で参加人数を割り振り、綿密な時間管理が必要になります。
オーディションに参加するモデルが決まったら、モデルの所属する事務所へオーディション情報を展開し、時間調整をします。その際、案件の内容に則った選 考ができるように、服装やメイク、ヘアスタイルの確認も済ませておくとベストです。
モデルによっては、当日に別件が入ってしまっており調整が必要になるケースがありますが、リクエストされたモデル全員が参加できるような状況を作れるとパーフェクトです。
当日は実際にモデルを見ながらも、写真資料があるとより親切かもしれません。各モデルのコンポジット(プロフィール)には、過去の仕事写真や宣材写真が掲載されており、参考材料の一つになります。審査がスムーズにいくよう、準備しておくと良いです。
コンポジットだけでは把握しきれない事項の確認も必須です。
例えば、タトゥーや肌トラブルなどは、もし決定した場合に撮影に関わる大きな事項になってしまうかもしれません。事前共有の不足で撮影不可なんてことは避けたいところです。
【オーディション当日にする事】
当日はモデルが集合時間に遅れてしまうなど、イレギュラーな事も想定されます。そのような場合でも、最終的に調整が効くような段取りを組み、モデルをスムーズに誘導することが必要です。余裕をもった全体の時間設定をしておくことも大切です。
コンポジットで書類選考をし、オーディションで実際に見てみて…日に何十人ものモデルを見ていたら頭の中で整理が難しくなってしまった。。誰がどれで今はどんな状態だっけ?なんて事も珍しくありません。
そんな時に、最後の選考材料としてポラロイド撮影をしておく事はとても大 切です。オーディション参加当日の肌・髪などの状態を、収めておくことはクライアントに対して親切かもしれませんね。
【オーディション翌日以降にする事】
選考結果はオーディション当日に出ることもありますが、翌日以降になることも多くあります。起用モデルが決定するまでは、候補のモデルのスケジュールを確実に追って抑えることも仕事です。決定したあとは、外れたモデルへの迅速な連絡もお忘れなく。スケジュールをおさえるということは、他の仕事のチャンスを抑えてしまっているということ。今後のためにも、抜かりないフォローは大切です。
モデルが決定し、オーディションを終えても安心しきってはいけません。本番は撮影、そして広告が世に展開され初めて一つの区切りとなります。厳密に言えばそれ以降の契約期間中はモデルの肖像をしっかりと管理していく必要があります。
ただ、まずはオーディションを経てモデルを選定できたことは、案件における一定の着地点であることは間違いありません。
モデルが決まらなければ、撮影自体が後ろ倒しになってしまう可能性もありますからね…
モデルを選考する上で、一目惚れで即決!する時もあれば、悩みに悩んでなかなか決められなかったり…そんな経験がみなさんあるかもしれません。
または、これからモデル選考を控えている方も、無事に納得したモデルに決められるかどうか心配になることもあると思います。
いかがでしたでしょうか。オーディションをし、モデル選考をこだわることで、成果物のクオリティも更に高まるはず。
当社が請け負うキャスティング案件でも、例外なく年間数十件のオーディション実績がございます。
オフィス兼キャスティングオーディションスペースを完備しており、通常はレンタルスタジオやモデル向けレッスン等をおこなっておりますが、キャスティングオーディション時にもたくさんのお客様にご利用頂いております。
少しでも皆さまのお役に立てば嬉しいです!
Q. オーディションを開催する際、会場の手配もお願いすることは可能ですか?
A. はい、可能です。オーディションに呼ばれる人数や希望に応じて、会場をアレンジいたします。また弊社スタジオを使用してのオーディション開催も可能です。
Q. オーディションの時間組みや進行もお願いできますか?
A. はい、可能です。希望のモデルたちができるだけたくさんオーディションに来れるように日程や時間帯を調整させていただきます。また当日のオーディション資料やモデル資料の準備、進行もお手伝いさせていただきます。
Q. 動画撮影の際、演技力を見たいので、オーディションで実際に演技をしてもらうことは可能ですか?
A. はい、可能です。オーディションをする前に、事前にモデルの過去の出演動画や出演歴などを確認し、オーディションには人数を絞って呼ばれることをお勧めします。
Q. アパレルのショーを行う際、オーディションでウォーキングをしてもらってから、モデルを決めることはできますか?
A. はい、可能です。ショーにおいてウォーキングのスキルは重要です。オーディションで実際にウォーキングをしてもらい、モデルを決めていただくことも可能です。
ユウメイキャスティング チーフキャスティングディレクター。
上京後20代前半は飲食業界に尽力。その後、モデル・広告業界に飛び込み制作・モデルプロモーションツールデザインに就く。モデル業界のノウハウを以ってユウメイキャスティングの中枢機能として活動。ユウメイキャスティングでは様々な企業広告の提案活動に従事する。